研究開発は大企業が行うもの……そんな既成概念を打ち崩し、Matsunoでは産学連携のモノづくりり支援施設クリエイション・コアにおいて、金属加工分野における研究開発に取り組んでいます。
例えば「磨きロボット」。
機械化・自動化が進む金型製作の現場でも、どうしても熟練職人の技でしか叶わなかった最後の工程「磨き」。金属表面のミクロン単位の歪みや凹凸を感じ取り、鏡面のように磨き上げます。
そのためどんなに効率化をはかってもこの工程だけは時間の短縮が難しいのが現状でした。
Matsunoでは龍谷大学理工学部と提携し、砥石メーカー様、装置メーカー様にもご参画いただいて、「磨きの自動化」を研究開発しています。


これまで経験と勘の世界でしかなかった匠の熟練技術。
その3次元的な手の動きや力の入れ具合、道具、磨き時間といった詳細な要件を、高速度カメラや画像測定器で分析し、ベクトル、圧力、回数、速度といった要素にデジタルデータとして定量化。
ロボットにプログラミングする一方で、求められる精度に応じた研磨剤の研究などを進めています。
どんな熟練工でも10〜15時間は要する磨き工程。その全てを自動化することは困難でも最終の仕上げ以外を自動化できれば、熟練工は今の何倍もの仕事をこなすことができますし、ロボットなら休みなく次々と仕事をこなします。
人と機械の分業で大幅にリードタイムを短縮できることになります。
失われつつある匠の技の伝承……金型業界だけでなく、あらゆる業界におけるテーマです。
これまでは見て盗む、経験と勘の世界だった磨き技術の継承ですが、自動化研究によって技術の要素が数値化・客観化されれば教えることも容易になります。15時間もかかる工程を指導することは無理でも最後の3時間だけになれば指導が可能です。
自動化は技の継承を止めるものではなく、促進させるものなのです。
自動化が貢献するのはプラスチック金型だけではありません。あらゆる金型、金属加工への応用が可能です。自動車、航空機、家電、携帯電話、化粧品、光学機器、医療機器、プラスチックレンズ、さらにはLED導光板などECO分野など、精度が求められ、磨きが不可欠なあらゆる分野に広がるでしょう。
研究開発チームは、Matsunoの仕上げ部門全スタッフの他、パートナーで、生物型ロボットの研究開発で豊富な実績を持つ龍谷大学理工学部機械システム工学科など、総勢15名。
週数回は集まって熟練工の実演の模様を研究分析。月1回の定例会を経て、段階的に開発を行っています。
対象となる金型面は、表面、裏面、形状もさまざまです。
既にフラット面の自動化は完成しており、現在は曲面、立面においての面の傾け方や指令の出し方などの分析を通じて3次元データの均一化をはかっています。
5年計画で始めた磨きのロボット化……2010年の第1号機開発、2011年の販売開始をめざしています。
 


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